グレコの「受胎告知」
「大原美術館に行ってきました」と言って、おみやげに収蔵品の絵葉書2枚をくださった方がある。モネの「睡蓮」とグレコの「受胎告知」だった。
「受胎告知」の絵から、いろんなことを思い出した。中学3年のとき、京都からの修学旅行で、広島と大原美術館に行った。修学旅行といっても、日帰りだった。1951年のことになる。
原爆ドームが頭に焼き付いているが、広島の街並みがどうなっていたのかは、ぼんやりとしている。大きな建物とかなかったような気がする。
そのあと倉敷の大原美術館に行った。そこにある絵はすべて模写だと思って家に戻って、家族からあきれられた。日本にいい物があるはずがないと思い込んでいたのかもしれない。
模写だと思ってはいたけれど、グレコの「受胎告知」だけは強烈に記憶に残った。それが名画のもつパワーだったのだろう。