宮崎の靴屋さん

朝6時25分から始まるラジオ体操で、私の一日が始まる。5分ほど前にテレビの前に座り、体操が終わると、ぬるま湯を飲みながら10分間ほどテレビを見ながら一息つく。

その10分ほどの間に、宮崎の靴屋さんを取り上げていた。ご主人は、子どもの頃の小児麻痺の後遺症で、今でも2本の杖を使って歩いておられる。足が不自由なので、遠くには行かれない。靴屋をすれば、その靴が自分の代わりに遠くまで行ってくれる。 だから靴屋になろうと思い立ち、奥さんと47年間、靴修理をしておられるとのこと。

修理に出すほどの靴は、いろんな思い出が詰まっていることだろう。靴をもちこむ人は、その靴の歴史を話したりするだろう。「お母さんが就職祝いに買ってくれたブーツなのです」と、かかとのはがれたブーツをもってくる若い人。長年履いていて、愛着のある靴、などなど。「靴にはそれぞれ歴史があります」とご主人。

ご主人が修理した靴を、奥さんが磨いて仕上げる。仕上がった靴が、自分の代わりに行く先を想像なさるのだろう。「二人で一人前です」と話す高齢のご主人は、幸せそうな笑顔を見せておられた。

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