2回目のワクチン
5月30日、1回目のワクチン接種に行った。同じ修道院に属しているシスターが同伴してくれた。そのシスターは、85歳の私より5歳若い。元気で、体力があり、料理がとても上手である。接種会場で、長い列で待たされている間、受付での書類確認などなど、そばで見守って、手荷物を持ってくれたりした。
その10日ほど後、昼食を一緒に食べていると、彼女の様子がおかしい。 「気分が悪いの」とたずねると、「うん」と返事。「うまく話せない」という言葉が、ろれつが回っていない。唇の左側が下がっている。すぐに専門病院に80歳の修道院院長が同行して行った。夕方遅く、院長が一人で戻ってきた。検査の結果、ラクナ梗塞と判明。安静にする必要があり、即入院したとのこと。10日間ほどの入院の後、退院してきた。体調に大きな変化はない、あえて言えば、言葉が少なくなった。
7月3日、私の2回目のワクチン接種の予約があった。誰が同伴するかになり、退院して間もないシスターが行ってくれると言う。他に行ける人もいたけれど、ありがたく彼女にお願いした。午前中、大雨で、熱海の土石流のニュースもあり、どうなることかと思った。接種会場に行くためのタクシー予約の電話をすると、行かれないかもしれないとか。正午頃になって、急に雨はやみ、無事、ワクチンを受けに行けた。一人で行けたかもしれないけれど、同伴してもらって、心丈夫だった。
現在、私の修道院のメンバー9人のうち、1人が来月65歳、2人が70代後半、80歳が2人、85歳が2人、1人が90歳である。「限界集落は人口の50%以上が65歳となる自治体」とされるが、割合からすると、限界集落もいいところである。それぞれが何かの持病を抱え、互いに助け合いながら(私の場合は、助けられながら)生活している。明るい現状とは言えないけれど、幸せだな、と思う。
最近はどこの修道会も似たような現状で、若い人たちが入会しないから、高齢化をたどる一方だけれど、皆さん、きっと同じような思いでいらっしゃるだろうと思う。