カラスの寿命
私の住んでいるところの近辺にやって来る人懐っこいカラスたち。彼らは用務員さんに育てられたひなの一族なのだろうか。用務員さんが勤務していたのは、20年ほど前になる。台所に杓子立てには、200年記念と書かれている。私の属している修道会の創立200年記念が2000年にあった時、用務員さんが竹を切って作ったものをいただいた。ということは、彼が働いていたのは20年ほど前のことになる。
『カラスの教科書』という本を買った。著者は「カラスに燃え、カラスに萌えるカラス馬鹿一代」を自称する松原始という方である。この本によると、カラスの平均寿命は、野生状態で20年、30年。中には野生でも30年、40年生きるのがいるかもしれない、とある。ということは、近辺の人懐っこいカラスたちは、用務員さんに育てられた一族と思っていいだろう。
松原さんは大学の卒業研究でカラスをテーマにし、さらに大学院で修士・博士とカラスの採餌行動をテーマとし、今もカラスの研究を続けておられるとのこと。カラスに興味をもつようになったきっかけは、夕方に実家の上空を飛んでいるカラスに向かって「かあ!かあ!」と鳴いてみた。すると、1羽か2羽のカラスが「カア」「カア」と鳴き返してきた。自発的に鳴いたのかもしれないが、このときにカラスを面白い鳥と思うようになったそうである。
この本を購入したのは、カラスの寿命がどれほどなのか知りたかったからだ。