まど・みちおさんの詩

「気がつくことがある」というタイトルのまど・みちおさんの詩に出会った。

     あることを思いだしていて
     あ あの時… と気がつくことがある
     ―雪がちらちらふっていた…
     ー暑い日だったせみないてて… などと
     関わっていたその時のその事を私わたしごと
     抱きかかえていて下さった天の
     大きなさりげないやさしさに…

     ああしていつだって天は
     立ち会っていて下さったし下さるのだ
     生きて関わるかぎりの
     この世のすべての生き物の
     どんなときどんな所でのどんな小さな
     「私事わたくしごと」をでも 天ご自身の
     かけがえない「我が事」として

聖書の言葉もいいけれど、信仰を受肉されている日本人の日本語で書かれているものを読むと、すんなりと心に入ってくる。八木重吉や星野富弘さんの詩でも、同じように感じる。

(小さな字は、本文ではルビです。)






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