ガーコと神さま

やっと復活祭の日だ。当日に先立つ数日の儀式は、大聖堂で行われた。少々の暖房で暖まらない大聖堂。冷えからまた腸閉塞にならないか、ハラハラしながらの日々だったので、無事復活祭を迎えられてほっとした。

朝食を終え自室に向かう廊下を歩いていると、ガアガアガアとにぎやかな声がする。窓の外を見ると、すぐ近くを8羽くらいのカラスがぐるぐると旋回している。ガーコの家族が増えたのだろうか。窓を開けて、私も「ガアガアガア」と返事をする。

ガーコが来てくれるたびに、嬉しくなる。何をしてあげるわけでもないのに、私を慕ってくれている。商店街を歩いていると、急に近くのビルの上から、ガアガアガアと鳴く声が聞こえる。ガーコが来てくれるたび、私は神さまのことを思いだす。私がすっかり忘れているときも私を見ていてくださる方。ガーコはその方を思い出させてくれる。

ガーコ一は、私が裾野で知り合った一族だと思っている。私の知人たちは、「裾野から東京まで来るはずがないでしょう」と言う。でもカラスの飛ぶ速度は、時速100キロとか200キロとか。そうだとすれば、裾野から東京まで1時間余りで来られるのではないか。

いい友達がいるしあわせを、しみじみ味わわせてもらっている。






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