白の絵の具
「日本へ行きたい人応援団」という番組をよく見る。放映時間には見られないので、Tver という民放放送サービスを使う。この番組が好きなのは、これまで知らなかった日本を発見するからだ。


先日の番組が取り上げたのは、日本画に興味をもつスペイン人女性だった。日本画の絵の具である胡粉の製造が紹介されていた。胡粉の原料は牡蠣・はまぐり・ほたてなどの貝殻だそうである。上質な白が表現できるのはイタボガキだけだそうであるが、いまでは絶滅危惧種に指定されている。


採取された貝殻はこまかく砕く前に、もろくするため天日干しが行われる。その期間は10年~15年とか。それから粉砕されて、長い工程をへて絵の具につくられるとのこと。
インターネットを使ったりしていると、即結果を求めてしまうのが習慣になっている。10年~15年などと聞くと、私は「え~~」とびっくりする。
日本にこのような息の長い文化があることを誇りに思う。
(写真は https://souda-kyoto.jp/blog/00260.html からコピーさせていただいた)