教皇、女性について語る
シノドス=世界代表司教会議が10月14日から29日にかけて開かれた。464人の出席者のうち、50人ほどが女性であった。これまでのシノドスでは、代表の司教が世界中から150人ほど集まり、特定のテーマについて討議し、結論を教皇に提言するというのが通常のやり方であった。今回は、信徒代表者や女性も投票権をもって参加した。シノドスの形態そのものが新しい価値観を現している。
National Catholic Reporter というアメリカのカトリック新聞デジタル版10月25日付が、シノドスも閉会近くになった25日の教皇フランシスコの発言を報じている。以下に、その抜粋の私訳を記す。上記のシノドス会場の写真も同新聞による。
――聖なる母なる教会が何を信じているかを知りたければ、それを教えるのが責務である教皇庁教義省に行きなさい。しかし、もし教会がどのように信じているのかを知りたければ、信徒たちのところに行きなさい。信徒たち、神の聖にして忠実な民には良心があり、現実を見る方法をもっています。シノドスに出席しているすべての枢機卿と司教たちは、この人々ーー通常、母や祖母から信仰を受けついでいます。ここで強調したいのは、神の聖にして信じる人々は、信仰を方言、それも一般的に女性の言葉で伝えられていることです。
これは、教会が母であるばかりでなく、女性がもっともよく教会を映すからばかりではありません。女性たちこそ、どのように希望するか、どのように教会と信じる人々の力量を見つけるかを、多分恐れながらも勇気をもって限界を乗り越えるリスクを取る人々だからです。――
教皇のこのような発言、シノドスの新しい構成と形態などが、カトリック教会内の分厚いガラスの天井にひびを作りますように。