満開のツバキ
毎日、午後30分ほど近くを散歩する。だいたいいつも同じ道を通る。そこで見かけるのが、写真のツバキである。塀の上から道路に大きくはみ出している。ツバキのすぐ裏に家があるが、廃屋で木の壁が破れかけている。住人もいないようす。
この近くに来ると、いつも立ち止まっては見上げる。きのうは外国人の女性が近くを通りかかり、ツバキを見上げて、なにかブツブツ言いながら通り過ぎて行った。
家人もいなくて、手をかけてくれる人もいないツバキが、それでもいのち満開に開いているのが、けなげに思われる。誰かに見せるためでもなく、自分なりに精一杯に生きている。こんな風にいのちを全うさせたいな、と思う。